KLCで初めての採卵——渋滞で1時間遅刻した朝と、1個の成熟胚【体験談】
2025年3月。加藤レディースクリニック(KLC)での、初めての採卵周期が始まりました。
低刺激のやさしい治療、宇都宮では見えなかった卵巣が見えたうれしさ、そして採卵日の朝の——まさかの大渋滞。いろいろあった1回目の採卵を、実際にかかった費用と一緒に記録します。
1. 生理3日目、採卵周期がスタート
初診のときに「次の生理が来たら採卵周期に入りましょう」と言われていたので、3月、生理3日目に受診しました(日にちは多少前後しても大丈夫、とのことでした)。
この日は採血からスタート。KLCは低刺激で、薬は最低限。宇都宮では一日おきに通院して注射を打ってもらっていましたが、KLCでは自宅で自分で打つ注射がありました。「東京まで一日おきは無理だから当然か」と納得しつつ、初めての自己注射にドキドキ。でも、看護師さんの説明と指導がとても丁寧で、不安なく打てるようになりました。初回はお薬用の専用保冷バッグをもらえて、ちょっとうれしかったのを覚えています。
💬 宇都宮との違い
宇都宮=一日おきに通院してナースさんが注射、KLC=自宅で自己注射。真逆のスタイルでした。遠方から通う身としては、自宅注射のほうが断然ありがたい。「自分で打てるかな」という心配は、丁寧な指導のおかげで杞憂に終わりました。
2. 卵胞チェックで、うれしい発見
3月11日、再び受診。採血のあと、内診で卵胞の育ち具合をチェックします。
ここで、うれしい驚きがありました。わたしは卵巣の位置が悪く、宇都宮のクリニックの内診ではまったく見えなかったんです。それがKLCでは、多少見えづらいながらも、ちゃんと見えていた。「見える」——それだけのことが、こんなに心強いなんて。
そしてこの日、採卵日が決まりました。仕事のシフトに合わせて多少ずらしてもらえましたが、先生からは「卵胞が育ちすぎたり、排卵してしまったら採卵できませんよ」という説明も。わたしは職場に不妊治療のことを伝えていなかったので、シフト変更は簡単ではありません。治療と仕事の板挟みは、ここでも続きます。
採卵日は決まっても、当日の時間はあとからメールで届く仕組み。採卵日に合わせて、点鼻薬と座薬が処方されました。
3. 採卵日の朝、まさかの大渋滞
採卵日の朝は早い。このころは車で通っていて、いつもなら1時間半ほどの道のり。余裕を持って2時間前に家を出ました。
車に乗ってナビをつけて、目を疑いました。到着まで、3時間半。
「ナビのバグかな」と思いつつ走り出したものの、案の定、首都高で渋滞にどっぷりハマりました。この日のために注射も薬も頑張ってきたのに、採卵できないかもしれない——焦りはピークに。隣で夫が「今さら何をしても変わらないんだから、焦らないで大丈夫」と言ってくれましたが、正直、耳に入りませんでした。
結局、1時間の遅刻。クリニックに電話をしたら「大丈夫ですよ」と受け入れてもらえました。ほっとすると同時に、本当に反省——。
📝 遠方から車で通う方へ(2度目の教訓)
初診では新宿駅で迷子になり、採卵日は首都高の渋滞で1時間遅刻。わたしの東京通院は交通トラブルの連続でした。平日朝の首都高は、ナビの「いつもの所要時間」がまったく当てになりません。大事な予約の日は、渋滞を織り込んで早めに出るか、電車との併用も検討してみてください。そして万一遅れそうなら、早めにクリニックへ電話を。
4. 無麻酔の採卵——痛みは、宇都宮と変わらない
KLCの採卵は無麻酔でした。「痛みはどうなんだろう」と身構えていましたが、結論から言うと——痛いです。宇都宮の局所麻酔のときと、変わらない痛さでした。
それでも、処置自体は短時間。終わればベッドに戻って休めます。痛みの感じ方には個人差があると思いますが、わたしの正直な感想として残しておきます。
5. 採れたのは1個。でも、「成熟胚」だった
ベッドで休んでいると、看護師さんが採卵数の書かれた用紙を持ってきてくれます。
結果は——1個。
正直、ちょっとショックでした。宇都宮では2個、3個と採れていたから。でもすぐに思い直しました。採れただけいい。ゼロじゃない。この1個に懸けよう、と。
卵が採れたので、夫は採精へ。⑭のころは採精室に抵抗があった夫も、このころには自分から抵抗なくやってくれるようになっていました。お互いの「仕事」を終えて再会したときは、自然と「お疲れさま」と声をかけ合いました。
診察室に呼ばれて、先生からの説明。採れた1個は成熟胚(成熟した卵)でした。そして夫の数値は相変わらず良くないため、受精はIMSI(イムジー)による顕微授精で行うことに。高倍率の顕微鏡でより良い精子を選んで行う方法だと説明を受けました。宇都宮ではできなかった方法——期待に胸がふくらみました。
受精の結果は、アプリで届くとのこと。この日は仕事もお休みを取っていたので、ゆっくり帰路につきました。
6. ここまでにかかったお金(実費)
💰 KLCでの実費メモ(わたしの場合・保険適用)
- 初診(2025年2月13日・夫婦):6,270円
- 採卵周期スタート(3月2日・採血、薬の処方):13,040円
- 卵胞チェック(3月11日・採血、内診):4,760円
- 採卵日(採卵・診察):17,300円
- ここまでの合計:41,370円(+交通費)
※2025年当時、保険適用でのわたしの支払い額です。治療内容・時期によって変わるので、あくまで一例として参考にしてください。
7. まとめ——1個の成熟胚とともに、次のステップへ
- KLCは低刺激で薬は最低限。注射は自宅で自己注射(丁寧な指導つき・初回は保冷バッグがもらえた)
- 宇都宮で見えなかった卵巣が、KLCの内診では見えた
- 採卵日の朝、首都高の渋滞で1時間遅刻。クリニックは「大丈夫」と受け入れてくれた
- 採卵は無麻酔。痛みは宇都宮の局所麻酔時と変わらなかった
- 採れたのは1個——でも成熟胚。IMSIでの顕微授精へ
たった1個。でも、大切な1個。この卵がどうなったのか——受精の結果はアプリで届きます。その通知を待つ日々のことは、また次の記事で書きますね。