宇都宮の先生に「東京へ」と言われた日——即答した理由【体験談】
2回目の移植も陰性。その結果を告げられた診察で、担当の先生から思いがけない言葉をかけられました。
「東京、行ってみたらどうかな」
えっ——。思わず声が出そうになりました。この記事は、わたしが宇都宮を離れ、東京のクリニックへ行くと決めた、その日の話です。
1. 陰性の診察で、思いがけず「東京」を勧められた
2回目の移植の判定は、陰性。落ち込んでいたわたしに、先生が続けてこう言ったんです。「東京のクリニックに行ってみるのも、ひとつの選択だと思う」と。
頭が追いつきませんでした。栃木で治療を続けるものだと思い込んでいたので、「東京」という言葉が、すぐには現実味を持って入ってこなかったんです。わたしは思わず、「どうしてですか?」と聞き返しました。
2. 先生が、正直に話してくれたこと
ここのクリニックの先生は、ハキハキしていて早口。でも、「どうするか」「なぜそうするのか」を、いつも包み隠さず話してくれる方でした。この日も、まっすぐに理由を教えてくれました。
宇都宮での2回の移植で、良いグレードの卵を全部で4個戻したのに、どれも着床しなかったこと。そのうえで、先生はこう言いました。
💬 先生の言葉
「はっきり言って、栃木で不妊治療をするなら、どのクリニックに行っても大きくは変わらないと思う。東京は、治療がもっと進んでいるから」
自分のクリニックも含めて、正直にそう話してくれる先生でした。患者が他の場所へ行くことを勧めるのは、簡単なことではないはずです。その率直さに、わたしはむしろ信頼を感じました。
もうひとつ、大きかったのが保険のことです。わたしにとって、次の移植が保険適用で受けられる最後の1回でした。この大事な1回を、どこで使うか——先生の言葉は、そこを真剣に考えるきっかけになりました。
📝 体外受精の保険適用について
体外受精・顕微授精の保険適用には、年齢による移植回数の上限があります。わたしが治療していたころは、その回数が残りわずかという状況でした。制度の内容は変わることがあるので、最新の条件(回数・年齢・費用)は必ずクリニックや自治体の窓口でご確認ください。
3. その場で「行きます」と即答した
迷う時間は、ほとんどありませんでした。その場に夫はいなかったけれど、わたしは「行きます」と即答していました。
理由は、ひとつです。ここまでやって、後悔したくなかった。最後の1回を、「あのとき動いていれば」と思わずに済む場所で使いたかった。だめだったとしても、やれることをやったと思える終わり方にしたかったんです。
💬 MEGUの気持ち
不思議と、迷いはありませんでした。「仕事をしながら東京まで通えるの?」という不安はもちろんあったけれど、それより「やらなかった後悔」のほうが、ずっと怖かった。だめだったらだめでいい。とりあえずチャレンジしてみよう——そう思えたんです。
4. 実は、心のどこかで覚えていた「最後の砦」
あとから思えば、東京行きをこんなにすぐ決められたのには、伏線がありました。
治療がうまくいかない時期、わたしは「検索魔」になっていました。いろんな情報を調べるなかで、東京の加藤レディースクリニック(KLC)が「最後の砦」と呼ばれている、という言葉を見かけて、なぜか頭の片隅に残っていたんです。
それに、通っていた妊活鍼灸の先生も、「東京のクリニックに通っている方は多いですよ」と話してくれていました。だから、宇都宮の先生の提案が、すっと自分のなかに入ってきたのかもしれません。
5. 夫に伝えたら、驚いていた。でも——
その日、家に帰って夫に「東京のクリニックに行こうと思う」と伝えると、さすがに驚いていました。突然の話ですから、当然です。
それでも、夫は了承してくれました。夫は自営業で、時間の融通がきくのも大きかったと思います。ふたりで「やれるだけやってみよう」と、気持ちをそろえることができました。
6. まとめ——紹介状を用意してもらって、東京へ
宇都宮のクリニックには、「東京に行きます」と伝えました。すると、「予約を取って、いつ行くか決まったら連絡してください。紹介状を用意しますから」と。こうして、わたしの治療の舞台は、東京・加藤レディースクリニックへと移っていきます。
- 2回目の移植も陰性。その診察で、先生から東京を勧められた
- 先生は「栃木ではどこも大きく変わらない、東京は治療が進んでいる」と正直に話してくれた
- 次が保険適用の最後の1回。後悔したくなくて、その場で「行きます」と即答した
- 夫も了承。紹介状を用意してもらい、東京・KLCへ
あのとき「行きます」と言えた自分を、いまは少し誇らしく思います。もちろん、東京に行けば必ず結果が出る、なんて保証はどこにもありませんでした。それでも、動いてみることでしか変わらないものがある——そう信じて、次の一歩を踏み出しました。
次の記事では、いよいよ加藤レディースクリニックの初診のことを書きます。栃木から東京への通院が、どんなふうに始まったのか。もう少しだけ、この記録にお付き合いいただけたらうれしいです。